【単なるトータルビューティーというチェーン化は失敗する】
流通業では失敗という結果が出ています。
総合化でなく、「ラインロビング」でなければいけないということです。
ショッピングセンターは巨大な映画館やフードコートがあるRSCやCSCが目立ちます。
サロン業では近隣にあるスーパーマーケットを中心にしたより小商圏で成り立NSCに注目してもらいたいのです。
流通業での「ワンストップショッピング」という構想はその品揃えをするにあたり、店舗の売場面積が人間の歩行距離を越えてしまうのです。
また、来店頻度が違う部門構成においても組み合わせやオペレーションが単独企業では非常に難しいのです。
この続きはBMS限定記事に投稿します。
サービス業においてもスーパーストア化という取り組みによって適正規模という考え方が認識されつつあります。
しかし、トータルビューティーという言葉が誤った取り組みにならないように心配しています。
トータルビューティーがサロン大型店の唯一の方向性だと思う前に他業界の歴史に学んで欲しいのです。
流通業では「ワンストップショッピング」というテーマでかつて取り組んだ企業が何社かありました。
しかし、結果はチェーン化は出来ませんでした。
むしろ、もっとも小さなコンビニエンスストアが大型店中心の本体事業を越えて、日本一のニューフォーマットとなりました。
その数は5万店舗を超えて、そして、アジアへとその出店先は広がっています。
爆弾発言と言われかねませんが、あえて投稿します。
「大型店のトータルビューティー」で成功しているサロン企業がありますか。
単なるよろず屋に陥っていませんか。
一つの建物空間での総合化やワンストップショッピングという方向性でなく、「ラインロビング」という専門店を集積するという発想です。
それがラインロビングによるサービスモールという発想です。
施術空間も出入り口も別々なオープンモールという形でのレイアウトがベストでしょう。
僕のお友達である石渡武臣氏の記事を以下、コピペでご紹介します。
ーーーブログ記事ーーー
『サロンが落ちる、トータルビューティの落とし穴。』
みなさん、こんにちは。
石渡です。
美容室経営者の人たちと集まったときや会合、セミナーなどを聞いていて違和感を感じることがあります。
それは、例えばネイル、例えばアイラッシュ、例えばエステをヘアサロンと同時に行うときに、……これを”トータルビューティ”と呼ぶのでしょうが……、ヘアサロンの売上を補完するというポジションに設定する人が多いということです。ヘアサロンを中心として、その派生系としてのビューティという立ち位置にしてしまう。そんなサロンが多いのではないでしょうか。
根っこにビューティサロンという理念があるとするならば、ヘアとネイルとアイラッシュなどのビューティは同列に扱い、それぞれを独立した事業と考えないといけないと思ってしまうのです。そうでないから、なかなか上手くいかないし、本腰を入れるまでいかないのではないでしょうか。
そんな別事業と考えるには人数が少ないよ。
そういう声が聞こえてきますが、それは間違いではないのかな、と思ってしまうのです。別事業と考えることによって、その独立した採算をどのスパンで考えていくのか、そういう事業計画にまで落とし込むことができる。美容師からネイルやアイラッシュに対して文句が出ても、別事業であるから、連携をどうするかという思考軸で考えることができる。
つまりそれぞれの事業を尊重すること、そしてそれぞれで効果があったことなどを共有し合うこと。これが大事なのではないかと感じています。美容師が偉くて、ネイリストが偉くない。美容師の邪魔をするな、なんて考え方では美容企業としての成長は見込めないと感じる今日この頃。
もちろんヘアしかしない、という考えも、企業としてひとつの選択です。しかし、そこに空いている空間があるからアイラッシュを始める、なんて考え方は必ず辛い目に遭うことは目に見えています。多くの経営者から、その手の相談を受けるのですが、みなさんにこのようにお話をしているところです。
みなさんのサロンはどうですか?
私が知っている、トータルビューティで成功しているサロンは、それぞれの事業が独立しているところばかりです。そのための環境整備や組織編成、そして従業員の意識を持たせるのが経営者のお仕事なのではないでしょうか。