【売ろうから売れる仕掛け】
シャンプーを売ろうと努力して、努力しても売れないのも、売るための原理原則を知らないからです。
お客さまはシャンプーというモノを欲しているのではなく、シャンプーによってもたらされる効用(ベネフィット)を欲し、シャンプーを買っているのです。
シャンプーが売れないのは、ベネフィットポイントという原理原則を知らずシャンプーというモノを売ろうとするからです。
また、
売るための接客が下手だと嘆くこともないのです。
あなたが、接客で売ろうと思えば思うほど、相手は拒否したくなるのです。
僕は商業界の一番権威のあるRMスクールの販促の講師をした経験があるので売るための接客よりセルフで売れる事を考えます。
接客を介して売る事を基本と捉えているサロン業界とは、ちょっと異なる発想です。
サロン業界がセルフで売るという事に目を向けないのは、セルフ促進ポップという原理原則を知らないからです。
接客販売こそ最良の販売促進と思い込んでいるのでしよう。
この場合「売る」と「売れる」との発想の違いです。
カットルームカラーには、社内用のセルフ促進ポップに関するテキストがあります。
そのテキストの一部をまとめてみました。
参考になれば、幸いです。
【ベネフィットポイント】
ベネフィットポイントとは、お客様が商品から得られるお得さです。
お客様は、何を買うのでしょうか。
シャンプーで考えてみましょう。
お店でカット施術をしている鏡の目線にセルフ促進のためのポップが貼ってあります。
ポップを見たお客様へ「このシャンプーはいかがですか?」
「これってお店で使っているシャンプーなんだ」
「はい、手荒れに悩む我々にとってはこうした超低刺激なシャンプーが助かるんです。」
「シャンプーメニュー追加して、お試しになりますか。」
お客様がシャンプーメニュー追加をためらうと感じたら、続けます。
「イオンの力で汚れを落とすという新発想のため小さいお子様でも安心して毎日でも使用できるんです。」
そして、決め言葉が続きます。
「奥様に・よ・ろ・こ・ば・れ・ま・す・よ・!」
この言葉を聞いた瞬間、頭の中には奥様がかわいい我が子の頭を笑顔でシャンプーしているイメージが再生されます。映画の幸せの一シーンのように」
お客様は、シャンプーを買っているのではありません。
「購入したシャンプーがもたらす愛する我が子への安心感」を買っています。
この「安心感」こそがベネフィットポイントです。
お客様がおじいちゃんならお孫さん、子どものいない夫婦なら奥様と安心感の対象が変わるだけです。
ベネフィットポイントは商品そのものでなく、商品から得られる「お得さ」と言うコト売りなのです。
コト売りですが売るのはシャンプーという商品です。
安全とか笑顔とかのイメージを売っているわけではありません。
別のものを買うわけですから、お客様は購入するときに不安を感じます。
だからこそ、親切で相談に乗ってくれる店で、買いたくなるわけです。
ここに、信頼・信用という最も重要な要素が出てきます。
今まで使っている同じものを買うならば、不安もないし信頼も信用も必要ありません。
あるのは安いか高いかです。
ネット社会ではメーカーの宣伝より、親しい友人やタレントのお勧めのコトバが信頼、信用があるのです。
ネットショップより来店頂いたお客様はあなたの店に信頼、信用を寄せているのは当たり前のことです。
【セルフ促進ポップ】
「Point of purchase advertising」の頭文字を取った略語で、主に商店などに用いられる販売促進のための広告媒体のことです。
カットルームカラーのポップはベネフィットポイントで書かなくてはいけません。
ここでは実例をあげて説明しましょう。
1、キャッチコピーは大きな文字で、30文字まで
①ノンシリコン シャンプー
②新発想!シャンプー(超低刺激)
③イオンの力で汚れを落とす
そして、ベネフィットポイント
④大切な家族のために
そのベネフィットポイントを深掘り、接客の言葉を表記する
⑤当店より
このシャンプー&コンディショナーは、手荒れに悩む私たち美容師のために作られた技術用です。
イオン水の力で70%の汚れを落とすので超低刺激。
小さいお子様も安心して使用できるため、販売を開始しました。大切な家族用としてオススメです。
ベネフィットポイント
⑥シャンプーを楽しくする『青りんご』の香り
⑦商品名だけでなくハイグレードとかエッセンシャルトリートメントとか機能優先
⑧商品名より写真
⑨価格のお得さをアピールするため、1,000㎖と量の多さをアピールするため表記した。
青字が基本的に文字でのベネフィットポイント
黒字は接客のためのベネフィットポイント
ポップの書き方や色や文字等も勉強して欲しいが、カットルームカラーとして、一番重要なことはお客様の立場での商品を選択することが一番重要なことです。
そして、ベネフィットポイントで表現し、商品を売るのではなく、コト売りであることを表現したポップを作ること。
それをセルフ促進ポップと呼びます。
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