【“お客様のため”と言いながら“自分のため”の我流を押し通している】
“付加価値は”高いものをつくりだすのでなく、必要価値をつくりだすと意味を変えましょう。
必要価値とは品質を価格で割ったものです。
“価値がある”とは常に品質が価格を超えていることです。
“付加価値”含めて高いもの良いモノ、安いもの劣悪品と間違った方向になっちゃうのはマスコミが“豊かさ”の本当の意味を取り違えたからです。
いわゆるバブルって時代に作られた“付加価値=豊かさの象徴”っていうメーカー論理を未だ引きずっているからです。
ブランド神話です。
どこへ行くにも同じ靴、同じバッグ、同じスーツ。
違うでしょう?
運動会、会社、デート。
ブランドならどこでもってことが豊かさではないんです。
Tシャツにブランドバッグ?
“本当の豊かさ”の反対が“一点豪華主義”です。
本当の豊かさとはTPOSによってモノやサービスを使い分けられることなんです。
食事を考えてみてください。
ゴリラは一生手づかみです。
日本人だって、箸だけじゃなく料理によって、
フォーク、スプーン、と使い分けます。
豊かになるとものが増えるんです。
ナイフ、バターナイフ、魚用ナイフ、肉用ナイフ、
安いからものが買えたのです。
安くなければものが買えない、食べられない。
お寿司が、うな丼が昼食で気軽に食べられるようになった。
これが文明国、先進国の豊かさです。
豊かにするためにはモノやサービスが安くなくちゃ買えないでしょう。
『俺は安く売りたくない』それも否定しません。
僕の意見は資本主義の原理原則を話しているので、あなたの損得の話ではありません。
《ユニクロはDCブランドでないから成功したんです。》
高級な登山用のフリースをカジュアルとして思いっきり安く売ったからビッグになれたんです。
フリースというのは登山用の防寒着で2万円以上したものでした。
アメリカでカジュアル着として登場した輸入品を現地調達に変えて直輸入して、防寒力を少し削って、カラーを増やしたんです。
そして、1,980円。
爆発的に売れました。
一着の荒利額は小さくともその数をかけたら、すご〜いことなる。
誰だって、わかる算数です。
でも、なぜ?
自分のやっているビジネスになるとその簡単な算数も分からなくなってしまうのでしょうか?
少しでも付加価値をつけて高く売ろうと考えてしまうのでしょうか。
“お客様のため”
と言いながら“俺のため”という勝手な我流を押し通すから、中小企業のまま成長できないんです。
付加価値でなく、差異化という経営用語の方が正しい方向性だと思います。