【なぜB.M.S.? それは私のロマンです。この業界への愛です】

【なぜB.M.S.? それは私のロマンです。この業界への愛です】

BMSを立ち上げることになったモデルはペガサスクラブです。

それは、
今日の流通業・飲食業の近代化、産業化に貢献してきた研究会です。

戦後、百貨店を除いた小売店の実情は生業としての零細店ばかりで、消費財の末端配給としての業種店しか存在していませんでした。

そうした商店主へ『チェーンストア経営』というアメリカで160年かけて改革、革新してきた先達者達の経験法則を学び、お互いに切磋琢磨、そして刺激あいする研究会がペガサスクラブだったのです。

“チェーンストア”の正式名称は“チェーンストア インダストリー”です。

インダストリーとは産業という意味です。

チェーンストアと言うと多店舗展開の金太郎飴のような店で、マニュアルだらけのつまらない仕事と思いがちです。

しかし、本来の意味は『チェーンによる産業化』であって、単なる多店舗化と思われることが大きな誤解なのです。

渥美俊一先生というメンターに直接教えていただいた講義は私の財産となりました。

私は改善・改革そして経営の何たるかを学び、実践の先頭を任され、C社をトップ企業に引き上げる経験を積むことができました。

その時の体験こそが、流通コンサルタントとしてのスキルを身につけ独立することができたのだと思います。

同時期に学んだ人はニトリの会長等、今日の流通の蒼々たるフロントランナー達がいました。

このペガサスクラブで最初に教えてもらったのはペガサスの4分冊という新人用の教科書でした。

難解だったチェーンストア用語の丸暗記に苦労したことを覚えています

“経営は作業で成り立っている”
ということ、そして分業の大切さを現場で身につけさせて頂きました。

そして次に幹部時代に“経営は科学ある”というチェーンストア経営を学ばせて頂きました。

モノゴトを定性的に捉えるのではなく定量的に捉える。

それもしっかりとした評価メジャーに照らし合わせ、自社の状況を客観的に把握し、何が問題かをデータ(数字)をもって判断する経営の姿勢です。

当時の参加者は、それぞれの業界によって「評価メジャーは異なる」という思いから自分たちの業界を特別視する風潮がありました。

しかし渥美先生はそうした考えを全面的に否定し、有無も言わせず業界を問わず産業となるため。

他産業のトップレベルの評価メジャー数値を目標としたのです。

当時の流通は、他の産業に比較し低い生産性が当たり前の時代です。

自動車産業や電気産業の工業の経営指標と比べたら明らかに見劣りする状態でした。

しかし渥美先生はこの産業化の経営指標を評価メジャーに、自社との比較で定量的な評価を加えさせ、改善すべき点を認識させました。

ある指標においては、無理と思えるモノもありましたが、それについては容赦なく、優先的に改善するよう強要したのです。

「不可能はない、あるのはそれを出来ないと思って諦めてしまうことだ」

「アメリカに学べ。我流はダメだ」

「偏差値じゃないんだ。学び実行する、そして諦めないで努力することだ」

ペガサスクラブに参加した多くの企業がその言葉によって当時無理と思われたこともを乗り越え、成績を向上させることができたのです。

それをここで一つの例えで説明します。

高校入試のテスト勉強で、合格する手っ取り早い方法は、自分が得意としている教科の勉強時間を削り、最も苦手としている教科の勉強時間を増やすことです。

苦手科目はちょっと勉強するだけで、30点は40点に上げられます。しかし、すでに90点を取っている得意科目を100点にすることは至難のことです。

入学試験は総合点ですから、どこで10点あげてもいいわけでこの勉強時間の配分が重要になのです。

経営もそれと同じです。

最も評価メジャーが悪いものを真っ先に改善する方が結果に利益に貢献するのです。

そのためにも定性的ではなく定量的に、そして対比する理想の評価メジャーが必要なのです。

すべてのアクションは、数字の裏付けが無くてはなりません。

「なぜ」「なにを」「どれくらい」そのために「どうやって」

・ なぜ・・・・評価メジャーを元に問題を把握

・ なにを・・・注力する優先順位を決める

・ どのくらい・明確な目標を設定する

そして、その目標を達成するために方策を講じるのです。

売上をあげたいから広告を打ち、客を集めたいから値段を下げる。

それによって一時的に売上が少しばかり上がっても販促費は増え、利益は下がる。

さらに新規を追うがあまり既存客を軽視し、失ってはいけない大事なお客さまを失ってしまう。

どうしてそうなるかと言えば、それは活動に数字的な根拠が希薄だからです。

モノゴトを定性的(感覚)で捉える癖が身についているのです。

経営は科学です。

経営はすべて証明できるモノであり定量的(数字)に置き換えることができるのです。

社会で通用する評価メジャーによって自店の問題点を把握すること。

問題は決して一つとは限りません。多くのファクト(要因)が絡み合って問題を引き起こしています。

そのために多様な評価メジャーが存在し、その評価メジャーを元に解決すべき問題の優先順位を決め、その問題への改善方策を徹底的に実施することによって、成績が向上するのです。

こうした渥美先生の指導に素直に従い、それを継続してきた流通業、飲食業の一部の企業が今の時代を牽引しています。

そして、結果的に今日私たちの生活を豊かにするチェーンストア企業といわれる大集団ができているのです。

美容サロン業界は、他の産業と比較しあまりにも高すぎる労働分配率[人件費総額 ÷(売上—原価)]という問題点があります。

「労働集約型産業だから」、そう思い込んでいませんか。

50%、60%は当たり前と思うのは、この労働分配率の高さを問題として捉えていない証拠です。

それゆえに改善努力がなされず、常に求人に窮してしまうのです。

労働分配率のベスト数字は38%です。

この数字からも、いかに美容サロンの労働分配率の異常な高さが見てとれます。

そして、この問題には、もう一つの課題があります。

それは単に現状の人時生産性で労働分配率を下げれば、最低賃金さえも支給出来ない状態になり、働く人等いなくなるということです。

労働分配率を下げても、いまよりも多くの報酬を支払う。

それは人時生産性を高めていくということです。人時生産性が6,000円を越えたとすれば労働分配率38%でも時給2,000円の報酬を支払うことができるのです。

「それは無理だよ」と思って諦めしまうのではなく「どうしたら人時生産性6,000円を達成することができるか」の方策を学ぶのです。

考えるからおかしくなるのです。人類の経験法則に学ぶのです。

首都圏の一般のアルバイトの時給は平均で1,000円を越えたという記事を読みましたか。

不足する労働力そして、働き方改革の名の下に政府主導でやがて時給1,500円の時代が到来したならどうなるでしょうか。

そうした時代になっても人気の職種であり続けるためには人時生産性6,000円以上、労働分配率38%で時給2,000円以上の実現は、困難を極めても取り組まなくてはならない課題なのです。

要は何を前提に仕事に取り組むかです。

仮に時給2,000円以上払えたら美容師がいま以上に人気の職種になる事でしょう。

業界全体が時給2,000円以上にならなかったとしても時給2,000円を支払う企業は採用で、他産業との競争で困ることは無いでしょう。

ハナから無理と考えず出来る方法を学ぶ。

それが経営です。

私がB.M.S.を立ち上げる理由は、師と仰ぐ渥美俊一故人の足跡をなぞり、美容サロン経営の近代化を押し進めたというロマンと何も無い私に今日、生きる活力を与えてくれる美容サロン業界への愛、そしてそう思って活躍される多くの方々と素晴らしい産業を築き上げたいという想いです。

BMSという研究団体は、単に自店繁盛のノウハウやハウトゥを学ぶ場ではありません。

渥美俊一先生が、語り続けた真に社会に貢献する企業とあらんとするためには「1店舗からスタートで100店舗を目指せ!」「1,000店舗を目指せ!」。

『国民大衆の暮らし向上』という壮大な使命を担い、この美容業界の産業化を押し進めていくものです。

一店舗からスタートして、数兆円企業となり海外にまで数百、数千、万という単位の店舗展開をするまでに成長してきた流通業や飲食業の歴史をこの業界でもなぞっていけると思っています。

起業して14年、この8月で私は還暦を迎えます。

46歳のときに理美容サロン業界へ参入と決断で来たのは、流通業で学んだ自信と勇気だけでした。

しかし教えを信じてがむしゃらに働いたことでFCやライセンスパッケージ契約サロンを除いて50店舗の会社を作りました。

それができたのは先達者達と今日まで私を支えてくれた幹部達と同じ原理原則を学んできたことだと思います。

多くの人は、戯れ言と揶揄するかも知れません。

しかし、私は真剣です。

趣旨に興味、賛同され参加下さる方と共にここに記したビジョンを必ずや実現していきます。

どうか、こんなGG橋本ですが、よろしくお願いします。