BMSビジネスヒント 108
＜ リスクと上手に付き合うんです ＞
経済活動の本質はリスクを冒すことです。
得ようとする成果に対して必ずリスクは存在するんです。
だからリクスを冒さないということは、新たな成果を手に出来ないことなんです。
勢いのある会社は、多くのリスクを冒しています。
そして勢いのある会社は、多くの過ちも冒しているんです。
それは多くの新しいコトを試みるからです。
得ようとする成果に対して許容出来るリスク。
いま人気のテレビ番組「陸王」でも、このチャレンジとリスクがドラマの中心テーマになっています。
座して死を待つのか、挑戦して一縷（いちる）の望みを託すのか。
とはいえ無謀な挑戦は死期を早める。
ドラマなので最後はハッピーエンドになるんでしょうが、現実の世界は、そう甘いモノではありません。
土壇場で放つ挑戦は、もはやギャンブルなんです。
問題は、いち早く先を見通し、その段階から次の手だてのためにリスクを冒しておくべきだったということです。
多少のゆとりがある内に次を手掛けないと取り返しのつかない事態になるんです。
ところが今、順調な人は、自分のやり方は間違いないと思い込み、
この状態が続くと信じて他人の言葉に耳を傾けません。
しかし、やり方がずっと続くわけは無く、やがて、そのやり方は通用しなくなるんです。
近隣にどんどん新しい店が出来たり、人の流れが変わったり、お得意様が一人一人を去っていったり、
頼り甲斐のあるスタッフが辞めていったりするんです。
未来に確実なんて無いんです。
すると業績は頭を打ち、しばらくすると下降し始めるんです。
その時は手遅れなんです。
動いているモノを後ろから押せば、その動きには押す力が加わり動きは加速するんです。
しかし動いているモノの正面から動きを止め、そして力をかける方向に動かそうとすると
動いている力以上の力をかけないと意図した方向に動かすことは出来ないんです。
下げ止めるには、下がる力と同じ力がいるです。
そして、そこから上向きにするには、さらに力がいるんです。
だから下がりはじめてから対応すると、労力もコストも下がる前に比べて４倍かかるんです。
だから伸びている段階で次を手掛けるんです。
事業のリスク分散は、一つは多店舗化です。
ダメになった店、いま順調な店、これから伸びる店、これから手掛ける店。
それによって１店がダメになっても事業全体はダメにならない。
同じように事業の多角化です。
ネイルサロンにマツエクサロンにリラクゼーションやエステを手がけるモノ一つでしょう。
またサロン展開をターゲットを分けてセカンドブランド、サードブランドを手掛けることも一つです。
なにしろキャッシュポイントを一つにしないことなんです。
事業はDead or Aliveではダメなんです。
いかに存続時続けるか。
そのためにリスクを冒すことも大事、そしてリスクを致命傷にしないことも大事なんです。
すなわち攻めを怠たってはダメなんです。
攻撃は最大の防御なんです。
守りだけで勝つゲームなんてないんです。
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BMS主宰 カットルームグループ代表
橋本憲夫
