【値上しても値下げしても商品・サービスの価値】

【値上しても値下げしても商品・サービスの価値】

注目は急成長してきた鳥貴族の値上評価だ!
280円を298円という値上に対する顧客の反応を読み解いて欲しい。

また、ラーメンの幸楽苑の値上の影響は大き過ぎた。

そんなことを気にしながら本日の日経MJの記事は面白い。

値段に敏感
賢い消費者に対応二分
日経MJ 特集 (3ページ)
2017/12/6 2:00
 株高の恩恵にあずかることができるのは一部の富裕層に限られる。景気の回復を実感できない消費者の価格に対する反応は依然として敏感だ。

 全品税別280円の均一価格で消費者から支持を集めてきた鳥貴族は10月、28年ぶりの値上げに踏み切った。人件費や食材費の高騰に伴う苦肉の策に対し、消費者の反応は厳しかった。

 全品税別298円に引き上げた10月の既存店売上高は前年同月比3.8%減。来店客数そのものの落ち込みに加え、来店客1人当たりの「注文数が減った」という。

 一方、3月と7月に2度の値上げをした立ち食いステーキ店「いきなり!ステーキ」は客足への影響が皆無。1~6月の既存店売上高は前年同期を16.8%上回り、7月以降はさらに伸び率がアップ。10月の既存店売上高は前年同月比30.5%のプラスだった。

 平均客単価は2000円程度とかなり高いものの、ランチタイムには行列のできる店も少なくない。ステーキ代と考えれば、「割安」という値ごろ感が実際の価格をしのぐ価値として消費者の支持を獲得している。

 価格に対する消費者の感度を端的に示した外食各社の値上げ。一方、低価格志向が根強いと判断した小売業界では値下げの動きが目立った。

 安さを前面に打ち出すことで人気を集めたのは小売業など「川下」の企業が主導した格安価格の4K対応テレビ。機能を絞り込み、大手メーカーの既存商品の半額以下に価格を抑えた。

 ディスカウントストアのドン・キホーテ(東京・目黒)が6月に売り出した格安4Kテレビは50型で価格は税別5万4800円。初回生産分の3000台はわずか1週間で完売した。家電量販のノジマが11月に売り出したプライベートブランド(PB=自主企画)の格安4Kテレビ(49型で税別5万3800円など)も品薄が続く。

 ディスカウントストアのMrMaxは49型で税別4万8800円、DVDレンタルのゲオ(名古屋市)は50型で税別4万9800円とさらに安い4Kテレビも登場。4Kテレビ市場では価格の引き下げ圧力が一段と強まっている。

 一方、価格以上の高い機能性を打ち出し、消費者の支持を集めた商品もある。富士フイルムやキヤノン、パナソニックなど大手メーカーがそろって品ぞろえを増やしたミラーレス一眼レフカメラだ。画質や連写、交流サイト(SNS)への投稿のしやすさといった機能が向上した10万円以上の高級モデルの売れ行きが好調だった。